「世代間格差ってなんだ」 

30代の人、三人が章ごとに書いている本です。このうち城繁幸さんという方が書かれた「若者はなぜ3年で辞めるのか」という本はベストセラーになっているんだとか。

第一章は城さんの「労働ビッグバンが若者を救う」というもの。終身雇用と年功序列の問題点、新卒でなければ大企業に就職できないという問題などなど、よく言われている問題点を並べています。私としては、当たり前って感じ。かつその当たり前のことを裏付ける情報がちょっと足りないかな・・・。突っ込みたくなるところがいくつかありました。素人向けに手を抜いて書いたのかな?うーん。

第二章は小黒一正さんという方が書かれた「世代間公平基本法」の制定を急げ」というもの。社会保障の世代間格差が大きいので、年金は賦課方式から積み立て方式に変え、年代で公平になるように積立金額を増やすなどのやり方を紹介しています。がしかし、まあデフレ時代だからあえて無視しているのかもしれませんけど、お金の現在価値という考え方が全然入っていなくて、今日のお金の価値も20年後のお金の価値も同じという前提で書かれているので、経済を勉強した人間としては、これも素人だまし?と感じてしまいました。

第三章は高橋亮平さんという方の「ユース・デモクラシーの構築」というもの。年代ごとの人口の割合と有権者の割合、政治家の割合がいびつになっているので、16歳から投票権を与えるべきとか、インターネット選挙の解禁など、いくつか提言をされています。これはまあ、そうだね、という感じでしたね。

そして最後の第四章は同じく高橋さんの「人生前半の社会保障の構築」というもの。

なんかだんだん読む気が失せてきたので、最後は読み飛ばしてしまいました。

もうちょっと新しい議論があるのかなと期待していたのですけど、なんだか分かりきっていることが多くて、かつその解説もありきたりだったので、かなり期待外れでした。まあしかし、若者に立ち上がるように呼びかけ、実際に活動を起こされていることは立派だと思います。ほんと、世代間格差ははなはだしいので、若者が立ちあがって、高齢者優遇を何とかしないと将来大変なことになりますもんね。

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この記事へのコメント

しのりん
2011年01月10日 23:55
城繁幸さんて、富士通を内部告発された人ですよね?”内側から見た富士通「成果主義」の崩壊”だけしか読んでいませんが、なんだか素人っぽかったかもしれません。著述でご活躍されておられたんですね(私の認識不足かと思いますが、人事の世界であまり意識した存在ではないです)。
この本はあくあさんの書評でなんとなく全体がつかめたのでそれで読了とさせていただきますね
管理人
2011年01月11日 09:46
しのりんさん>そう、富士通の人事だった人ですよ。こういうことを知らない若者向けに書くのならもっと平易に書いた方がいいような気がするし(結構硬い文章でした)、一方それなりに知識のある人に向けて書くのならもっと理論武装が必要かなと思いました。
Sokichi
2011年01月11日 15:48
こういう書評を読むと、分かりきったことを知らない人との情報格差はどんどん広がりつつあるなぁと感じます。
管理人
2011年01月11日 16:08
Sokichiさん>情報格差、確かにものすごいものがあると思いますが、それって今広がってきてるのか昔から広かったのか。どっちかというと得ようと思えば誰でも得られる情報は増えてきているので、その気になれば昔より情報格差は縮められるんじゃないかと思うんですけどね。でも、自分から情報を取りに行こうとしない人たちは昔も今も格差をつけられて、知らないうちに損をしたり搾取されたりしちゃってるんでしょうね。